脳脊髄液減少症とは?
毎朝、頭痛で目覚める。
— 脳脊髄液減少症あるあるbot (@nouseki_aruaru) 2018年9月8日
よくみんなあんなに起き上がってられるなと不思議に感じる。
— 脳脊髄液減少症あるあるbot (@nouseki_aruaru) 2018年2月18日
すぐに緊急でどうなるとかいうことは無いけれど、無理をしすぎるといずれ精神が先に崩壊するだろう。
— 脳脊髄液減少症あるあるbot (@nouseki_aruaru) 2018年2月18日
つらい状態で長く生きていかなければならないのは拷問みたい。
— 脳脊髄液減少症あるあるbot (@nouseki_aruaru) 2018年2月24日
気づいたらPCがシャットダウンするが如く意識が飛んでいたことがある。
— 脳脊髄液減少症あるあるbot (@nouseki_aruaru) 2018年9月3日
脳脊髄液減少症とは?
CSF JAPAN によると、
「脳脊髄液減少症とは、脳脊髄液が“減少状態”になるために、頭痛をはじめとする種々の症状が出現する疾患である。
とされています。
脳と脊髄をとりまく液体が減って、あらゆる症状が出るという病気です。
脳脊髄液とは?
たぶん 聞きなれないですよね。
人間のコンピューターである、脳みそと脊髄を守っている液体のことです。
脳脊髄液(のうせきずいえき、cerebrospinal fluid、CSF)とは、脳室系とクモ膜下腔を満たす、リンパ液のように無色透明な液体である。弱アルカリ性であり、細胞成分はほとんど含まれない。略して髄液とも呼ばれる。脳室系の脈絡叢から産生される廃液であって、脳の水分含有量を緩衝したり、形を保つ役に立っている。一般には脳漿(のうしょう)として知られる。
人間のコンピュータは、水にぷかーんと浮かんでいるんです。
その水を包んでいる膜に穴があくと、外に漏れてしまうのは想像つきますよね。
スーパーコンピュータにとっても、冷却水は重要なようです。
電力消費を4割も削減ってすごいですね。
どんな症状?
- 急性期の主症状としては、起立性頭痛が最多で重要あるが、頚部痛、悪心、めまい、耳鳴、などを 伴うことも少なくない。病状の慢性化に伴い、全身倦怠感をはじめとして種々の症状の訴えが多くなる傾向が ある。なお、急性の強い起立性頭痛(数分間でさえ座ることが出来ないほどの)は低髄液圧症の可能性が 高く、速やかに臥床安静療法を開始すべきである。
- 慢性期症状として
(1)頭痛(起立性が主)、頚~腰痛、四肢痛などの疼痛症状
(2)全身倦怠感、易疲労性
(3)めまい、耳鳴、視機能障害(視力低下、まぶしいなど)などの脳神経症状
その他に顔面痛や違和感、咽頭違和感、顎関節症状、など
(4)動悸、息切れ、消化器症状(悪心、食思不振、下痢など)、体温調節異常などの自律神経症状
(5)注意力低下、記憶力低下、うつなどの高次脳機能症状
(6)その他:不眠、易感染性、内分泌症状など- 上記の症状の中では、(1)(2)は程度の差はあっても通常、訴えとしてあり、どちらかがない場合は 例外的である。また(1)(2)のいずれもない場合は否定的と考える。したがって(1)(2)に加えて(3)~(6)のいくつかの 症状を、連日性かつ長期間にわたって訴える病状が多い。ただし、外傷例や他病態を合併している場合には、 このような症状が「脳脊髄液減少症」によらない場合もある。
病状の特徴としては、1)起立・座位で悪化やすい、2)天候・気圧の変化の影響を受けやす い、3)水分摂取が症状緩和に有効、などがあるが、全ての症例に該当するわけではない。
要するに、頭が痛くて、吐き気がして、めまいがして、耳鳴りがして、疲れやすくて、自律神経障害や精神状態の悪化など、他にもいろいろと困るみたいな病気です。
・起き上がっていられない
・天気が悪いと最悪
・水分摂取が有効
など、病状に変わった面があります。
病態は?
- 髄液減少の病因としては、1)髄液漏出によるもの、2)髄液漏出によらないもの(髄液産生減少、髄液吸収亢進、硬膜嚢拡大など)が考えられているが、現時点では1)が主であると考えらている。
- 髄液減少の病態としては、座位・立位をとることで症状が増悪(いわゆる起立性増悪)する場合が 多い。これは体を起こすことで髄液漏出量が増加したり、髄液が頭蓋内から脊柱管内へ移動することで頭蓋内髄液減少を引き起こすことによると考えられる。
- 脳・脊髄は、脳神経・脊髄神経や血管などにつながれながら髄液の中で浮かんだ様に存在している。髄液が減少すると、この“浮力作用”が減少し、脳・脊髄やそれに連なる脳神経・血管・脊髄神経も下方に偏位したり、牽引されたりすると考えられる。これにより頭痛をはじめとする種々の症状が発現すると考えられる。
- 病状の慢性化により2次的・3次的な症状を誘発し、倦怠感、自律神経症状、高次脳機能症状、その他が発現されるのではと考えられる。
このように慢性化した病状は、髄液漏出を治療しても短期間のうちに 改善されないものも多く、中には不可逆的な病状もあるかもしれない。
頭が上にあると重力によって、脳や脊髄が下に引っ張られるみたいです。
その結果、脳の神経や血管がダメージを受けるということでしょう。
原因は?
- 特発性:外傷などの明らかな原因がない場合
- 外傷性:交通事故、スポーツ、日常生活上の転倒・打撲、暴力など
- 医原性:脊椎手術、腰椎穿刺、整体治療など
- その他:出産など
とにかく脳脊髄液が漏れるようなきっかけが関わっていそうです。
ウワサでは、くしゃみが原因となることもあるようで・・・
治療法は?
ブラッドパッチ(硬膜外自家血注入療法)が行われています。
2016年4月に保険適用になりました。
ブラッドパッチとは、血液が固まることを利用して、硬膜から髄液が漏出している部位を塞いでいく方法です。血液(ブラッド)で穴を防ぐ(パッチをする)ため、ブラッドパッチと呼ばれます。
まずは、髄液が漏出している付近に針を挿入します(硬膜外穿刺と言います)。その針から硬膜外腔に血液を注入していきます。すると、そこから硬膜外腔に広く血液が広がっていきます。こうすることで徐々に血液が固まり、硬膜の穴を塞いでいきます。
カサブタをして、脳脊髄液の漏れている穴にふたをするというイメージでしょうか。
ただし、副作用や合併症も起こる可能性があるので注意が必要です。
主治医の先生の説明をきちんと聞きましょう。
こちらは家族支援協会のサイトです。
「脳脊髄液減少症は一部の医師の考えに過ぎない」「保険金目当て金の患者の騒ぎにすぎない」この疾患が報告された直後は厳しい医学会の意見が圧倒的でした。しかし現実に治癒や改善して行く人が1万人を超えるようになっていく、保険金に関与しない患者も増え、また小児や若年者例が増え、ブラッドパッチ治療などを通し、改善、治癒し不登校から学校に復帰する例が多くなっています。
医療関係者でも知らなかったり、なまけ病と呼ばれたり、社会的な誤解を受けやすいこの病気。 交通事故の保険金でトラブルになることも。
偏見はなくなって欲しいです。
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「なまけ病」と言われて~脳脊髄液減少症~ (書籍扱いコミックス)
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